前号の記事に、さっそく大阪高齢協が応えていただき、「詳細な記事」が届きました。一読いただき、感想や同様の事例など、連合会事務局に寄せていただければ幸いです。巻末の「あとがき」に、私の感想を付していますので、合わせてお読みください。


~愛知高齢協に学んだ事~

 「介護予防切り捨て」・「生活支援事業へ移行」など、介護保険制度は発足当時の方針からは想像もつかない程違う方向へ改定が進み、時間短縮、報酬が下がるなどここ3年特に訪問介護は急激に右肩下がりです。そんな中、愛知高齢協は障がいのケアを中心に経営が非常に安定している事を聞き高齢者支援だけでなく、同じ支援を必要としている障がいケアの取り組みを学び「ケアの本質は何か」を、現場の人たちからお聞きする事ができました。
「介護も障がいも一緒、一緒。高齢者だからこう、障がい者だからこうとかじゃなく、ひとりひとりの人を支えていくのだから」
 どうしても介護保険と障がい支援を違う制度と分けて考えてしまっていましたが、この話を聞き、「そうだ人を支えていくんだ」と気づきました。制度ありきじゃなく、相談が第一。断らず、受け皿がなければ依頼に沿った支援ができるよう行政に掛け合ったり、事業所の体勢を変える等して対応していくなど、目の前の困っている人を支え、共に生きて行くという事。
愛知高齢協の方々から学んだことを各事業所に持ち帰り、出来る事から実践しています。ケアは断らず、その人を知り、理解し支えて行けたらと思います。

~看取りを支える~

 昨年10月末から「在宅で最後を迎えたい」と望まれる常勤職員の親御さん、利用者さんの看取りを経験させて頂きました。主治医、訪問看護、訪問介護、訪問入浴、福祉用具、住宅改修、在宅酸素の利用と、本人が不安なく過せるように連携を取り合い、時間差で誰かが自宅に行けるようにしたりしました。病院ではなく自宅で最期を迎えるという事について、関わった職員それぞれが深く考えるきっかけとなり、貴重な体験をさせて頂きました。 親御さんの看取りをした職員はわたの花でいちばん若く、もう一人は、私と同じ世代の職員です。仕事をしながら自宅で親御さんの看取り、とても大変だったと思います。わたの花として出来た事は、ふたりが後悔しないよう、支え、見守る事でした。 もし自分だったら、あんな風に頑張れたかなと思いました。精一杯頑張ったふたりがすごく頼もしいです。
 昨年度は、看取りや愛知高齢協での研修など学ぶ事が多くありました。今年度はこの学びを生かしこれからの事業、ケアに繋げて行きたいです。

大阪高齢者生活協同組合
わたの花  松井真澄(傍聴)


 大阪高齢協の現場が変化している様子や今後の期待を感じさせる原稿ですね。ありがとうございます。

 さて、7~8月に開催される第1回ブロック会議に向けて、「プログラム法・医療介護確保法の流れ」を資料にまとめていきます。現場でも活用できるように工夫したいと考えています。本事例のように、「断らないケア」や「看取りまでのケア」に取り組むためには、制度の流れを知り、必要な準備をすることが大切です。
また、良いケアを継続していくためにも、「地域や行政を巻き込むことがこれまで以上に必要」になります。私たちが事業者として行政訪問するより、地域の方々が「市民の要求」をもって訪問する方が、何倍もその効果が高まります。
 今年度から4年間をかけて大幅に変わろうとしている「プログラム法・医療介護確保法の流れ」を懇談会やサロンなどで学習し、「市民の要求」として行政に伝える運動に取り組みましょう。理解が深まれば、「市民の要求」としての行動は自然に起こる…そう確信しています。

あとがき

 私たち高齢協連合会は、創立時より「住み慣れた地域で在宅生活の継続を願う人々をとことん支える」ケアに、一貫して取り組んできました。大阪高齢協が愛知高齢協から学んだものは『目の前の困っている人を支え、共に生きて行くという事』の部分に集約されているように思います。現実問題として、「断らない」ということは非常に勇気がいるものです。

しかし、「命」を目の前にして、一歩踏み出したときに

「組織が変わる」実感を持った経験はありませんか?

組織が変わらないと嘆く前に、「私たちの都合」と「命」を天秤にかけていないか見直してみませんか?

私たちには「変わる力がある」と自ら信じることが大切ですよね。