最期まで自分らしく輝いて生きたい

三重県健康福祉生活協同組合

三重県松阪市の交通事情

 松阪市では、バス路線の廃止が相次ぎ、公共交通機関の普及に乏しく、限界集落・消滅集落の存在が問題となっています。高齢者、障害者にとって生活の足となる公共交通がなくなることにより、生活に支障をきたす状況にも。
 2009年初め、マニフェストの中に「高速船支援より地域バスを」とうたった33歳の市長が誕生しました。しかし、実際は中部国際空港(セントレア)行きの高速船に公費をつぎこみ、地域バスの路線数は増えていません。
  こうした中、福祉有償運送を以前から実施している三重県健康福祉生活協同組合(以下、「三重高齢協」と略)では、高齢者や障害者の生活の足を確保すると同時に高齢者の担い手づくり(ドライバー+ヘルパー)をすすめることになりました。

高齢者ドライバー奮戦!

 現在、三重高齢協・松阪事業所で福祉有償運送に携わる職員は8名(専属三名、ヘルパー兼務五名)。専属職員のうち2名は高齢者ヘルパーが従事しています。高齢のヘルパーが移送サービスに携わることにより、重度の介護は若いヘルパーにと役割分担もできるようになりました。
 高齢者ドライバーの効果は思った以上のものでした。

1.若いヘルパーより多様な経験で、利用者に対して気遣いができ、「安心してサービスを受けられる」と好評。
2.高齢ドライバーによる「運転が怖い」との苦情はない。
3.障害者においても、「若いヘルパーだと落ち着かないが、高齢のドライバーだと親子のような信頼関係が生まれ、息子を安心してお願いできる(知的障害者の母親)」。
4.ヘルパーも「退職してからは、家にいることが多く運動不足気味であったが、ヘルパーをするようになってから規則正しい生活が送れ、いきいきとした毎日が送れる」。
5.若いヘルパーにとっても、高齢ヘルパーの仕事ぶりはいい見本にもなり、いい刺激となっている。

 以上のように、三重高齢協の福祉有償運送は地域の「生活の足」として着実に浸透してきました。今後は、高齢職員の安全管理はもちろんのこと、サービスの継続が大切となってきます。

「宅老所」として開設した「ひだまり」

 三重高齢協・地域福祉事業所「ひだまり」は、03年(平成15年)11月に「宅老所」として開所しました。開設当初は、3ケ月間、無料開放し、地域の人たちに馴染んでいただき、翌年から介護保険事業所として本格稼動しました。現在でも週2回、宅老所は継続しています。
 宅老所は、介護認定の有無に関係なく、年齢制限もないため障害者も通ってきます。例えば、ランチツアー、日帰りバスツアー、近くの公園へ散歩、もちつき大会、コンサートなど、介護保険制度では制限があるとりくみも宅老所では可能なため、数多く開催してきました。
 「ひだまり」は地域との協同のとりくみの一環として夏祭りを地域自治会と共同で行ってきました。今年は、自治会役員の高齢化に伴い夏祭りが中止となりましたが、「ひだまり」が自治会に呼びかけて参加していただくことに。事前の準備はみんなで計画し、花作りは利用者さんと職員が行いました。

三重高齢協の現状

 全国の高齢協の中で最初に生協法人を取得した三重高齢協の組合員数は1,485人。年間供給高は1億3,800万円です(以上、数値は09年3月末現在のもの)。事業内容は、高齢者・障害者のホームヘルプ、訪問介護、居宅介護支援、福祉用具貸与・販売、福祉有償運送、ひとり暮らし老人軽度生活支援事業(松阪市より委託)、愛合い事業(有償ボランティア)を実施しています。 5月の総代会では、「独立採算制」を導入することを決め、全職員(組合員)による経営意識を持ったとりくみを強めていくこととなりました。
 9月19日に開催された東海ケアワーカー研修交流会では、70歳の男性ドライバーが介護福祉士の国家資格に挑戦し、見事合格した報告に多くの参加者が励まされました。

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